Cosmico
2026年8月10日

弁護士・社労士の生成AI利用率66%、士業の活用実態まとめ

Legalscapeの調査によると弁護士・社労士の生成AI業務利用率は66%。医師や税理士の現場での活用実態も含め、各士業で生成AIが実際どう使われているかを最新データと報道から紹介します。

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  • 株式会社Legalscapeの調査(2025年11月発表)によると、弁護士・社労士の生成AI業務利用率は66%でした。
  • 弁護士は翻訳・要約・論点整理の「壁打ち」に、社労士は就業規則ドラフトや相談対応の一次受けに生成AIを使う例が報じられています。
  • 医師も株式会社Mediiの調査で若手ほど高い利用率(1〜10年目77%)が示され、日本経済新聞は「4人に1人が活用」と報じています。
  • 税理士に特定した統計はまだ少ないものの、メール対応やバックオフィス業務での活用が進んでいると報じられています。

情報の基準日:2026年8月10日時点

生成AIとは、文章・画像・音声などのコンテンツを新たに生み出せるAIの総称である。ChatGPTやClaudeのような 対話型サービスが代表例で、この数年で税理士・弁護士・医師・社労士といった士業の現場にも急速に広がって きました。ただ「実際どれくらいの人が使っているのか」「具体的に何に使っているのか」は、意外と数字で 語られる機会が少ないテーマです。今回は、各士業のAI活用について報じられている調査データと実例を まとめてご紹介します。

弁護士・社労士の生成AI利用率は66%——最新調査が示す実態

株式会社Legalscapeが2025年11月に発表した調査は、弁護士100名・社労士100名を対象に実施されたものです。株式会社未来トレンド機構が実施し、2024年10月〜2025年9月を対象期間として2025年9月10日〜29日に調査した結果、**弁護士・社労士の生成AI業務利用率は66%**という数値が示されました。利用者からは「同じ稼働時間でもアウトプットが質・量ともに向上していることを実感」という声も紹介されています。

この調査では、AIの利用者層が弁護士から社会保険労務士・司法書士・行政書士・税理士など幅広い専門職へ拡大していることも指摘されています。ダイヤモンドオンラインも2025年7月、弁護士・行政書士・公認会計士・税理士・社会保険労務士を対象に、AI時代の士業の「活用力」がこれからの差別化の軸になるという趣旨の記事を掲載しており、士業全体でこのテーマへの関心が高まっていることがうかがえます。

弁護士事務所での生成AI活用実態

弁護士の間では、翻訳や海外文献の読み込みといった調査系の業務、そして事件処理における論点整理の「壁打ち」相手としてAIを使う例が報じられています。依頼者に伝える文言の下書き作成や、統計・調査結果のまとめ作業でも時間短縮になっているという声があります。

一方で、生成AIは確率的にそれらしい文章を作る仕組みのため、一度誤りが生じると連鎖的に間違いが広がりやすいという弱点も指摘されています。ゼロから文書を作成するのは依然として苦手とされ、最終的な文書の精査・確認は弁護士自身が担う運用が前提になっている点は押さえておきたいところです。また、弁護士には厳格な守秘義務が課せられているため、入力する情報の取り扱いには特に注意が必要とされています。情報漏洩対策の考え方はこちらの記事でも解説しています。

社労士事務所での生成AI活用実態

社労士の現場では、就業規則のドラフト作成や複雑な法改正内容の要約、相談対応の一次受けなどにAIを活用する事務所が増えていると報じられています。従来は数日かかっていた作業が数時間に短縮された例や、AIチャットボットによる24時間の一次対応で顧問先の満足度向上につながっているという声も紹介されています。

Legalscapeの調査で示された66%という利用率は、こうした具体的な業務での活用が背景にあると考えられます。空いた時間を使って、より戦略的な人事制度設計や人材育成支援といったコンサルティング業務に充てる事務所も出てきているようです。

医師の生成AI活用は「4人に1人」

医師の生成AI活用についても、複数の調査結果が報じられています。株式会社Mediiが2025年5月に実施した調査(会員医師609名対象)では、1〜10年目の医師で77%、11〜20年目でも68%が生成AIを利用していると回答しました。主な用途は「医学知識の確認」(51%)と「症例考察・臨床疑問の解消」(46%)で、日常診療に直結する実践的な目的での活用が中心です。同時に、情報の正確性への懸念(60%)や専門性の不足(46%)を課題として挙げる医師も多く、エビデンスに基づく信頼できる情報を求める声が強いことも分かりました。

日本経済新聞は2025年12月、「医師も頼る生成AI、4人に1人が活用」という見出しで、日本人に特化した国産モデルの開発が進んでいることも報じています。この記事は会員限定のため詳しい調査手法までは確認できていませんが、若手医師を中心に生成AIの活用が広がっているという方向性は、Medii調査の結果とも一致しています。

税理士の現場でも活用が広がりつつある

税理士に特定した利用率の統計調査は今回見つかりませんでしたが、税理士事務所向けのメディアでは、メール・コミュニケーション業務の効率化や、情報整理・要約業務、所内バックオフィス業務の自動化といった用途での生成AI活用が紹介されています。証憑の読み取りにはAI-OCRなど生成AI以外の技術と組み合わせて使われることも多く、「AIが処理したものを人間がチェックする」という運用が一般的なようです。税理士事務所での大規模言語モデル活用の考え方はこちらの記事も参考にしてください。

具体的な数値のデータはまだ少ない領域ですが、Legalscapeの調査で言及されているように、税理士も含めた士業全体でAIの利用者層が広がっている流れの中にあると見てよさそうです。

まとめ

弁護士・社労士の生成AI利用率66%という数字を起点に、医師・税理士も含めた各士業の活用実態をまとめました。共通しているのは、「生成AIがすべてを代行する」のではなく、調査・整理・下書きといった定型的な業務をAIに任せ、最終判断は専門家自身が行うという運用スタイルです。今後もこうした活用実態データは更新されていくと考えられるため、気になる方は各調査の続報もあわせてチェックしてみてください。なお、本記事で紹介した数値・報道内容の解釈や、実際の業務への生成AI導入の可否については、最終判断は各専門家へご確認ください。

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